ダウリー反対展でのポスター(ニューデリー)
もはや過去のこととして、
話題に出たとしても口に出した瞬間に、
まるで雪が何かに触れて消えてしまうように
意識されないのが、女性の人権問題。
なぜなら日本では結構、過去の問題だから。
(本当はどうかわからないけれど、私はそう実感してる)
でもアジアでは全然過去の問題じゃない。
インドのダウリー殺人を知ってますか。
ダウリーとは、結婚持参金のこと。
そもそも女性として生まれてきたこと自体が
徳のないことと考えられているので、
そんなのと結婚してくださる男性には、
それを埋め合わせるだけの金や現物を持ってかねばならぬ
という習慣がある。
それが足りないと、生身のまま焼き殺されたりします。
それも夫やその家族に。
ダウリーのために焼き殺された娘に泣きすがる母親(ダウリー反対展)
そんなことを知ったのは、数年前に
『女たちのアジア』(著:松井やより)を読んでから。
これを思い出したのは、
3月1日(土)の朝日新聞の朝刊の「ひと」欄に
『インドの女性たちの肖像』を書いた女性が載っていたから。
若い女性がブラウスのボタンを外す。首から腹部に達する深い傷が見えた。村の習慣に反して恋愛結婚をしたため、「制裁」として集団レイプされた後、ナイフで切り裂かれた、と打ち明けた。
経済成長の陰で起きる、驚くべき現実の数々。「女はすきで農地を耕すな」という村のおきてを破って瀕死の暴行を受けた女性や、女性が売春婦になる村・・・。時刻の外交官によるレイプ事件の報告を、政府がもみ消した事実も暴露した。
私たちには、想像もつかない世界がある。
そういうことを、ちゃんと想像して受け止める。
同じアジアの、同じ女性が受けている屈辱を、
他人事としてどうしても捉えられない。
内部ではどうにもならない場合、
外部からどうにかしなければならない場合も、時としてあるはずだ。
テレビが見せるのは、ほんの一部なんだよね。
IT景気に沸くインドの、恐るべき一側面について。
中央日報(シン・ウンジン記者 2003.05.28 19:01)
新聞によると、要求した金額の結婚持参金を持ってこなかった理由で、夫の家族によって殺害された女性死亡者数は、1980年代半ばに400人台だったが、1996年には約5500人、昨年は約7000人に増えた。
コメント (2)
はじめまして。興味深、色々なことを考えるきっかけとなる記事が多いので、楽しみにしながら、拝読しています。
インドでそんなことが起こっているとは・・・絶句
女性の人権問題って、どこの国でも地域の習慣と深く結びついているところがありますね。だから、なかなか見えにくいような気がします。
日本でも都市部では過去のことのように思えるけれど、都市の周辺部・都市から離れた田舎では女性というせいの捉え方が異なりますね。周辺部から都市に通い、たまに田舎の祖母の家を訪れる。そんな中で、会社の同僚といる時は、それこそ過去のことのように忘れている。けれど、ご近所の人とのお付き合いや、田舎の親戚と向き合ったとき、過去のこととは言い切れないことに遭遇することもあり、その違いに愕然とすることもあります。
投稿者: sakai | 2008年03月04日 13:11
日時: 2008年03月04日 13:11
>sakaiさん
コメントありがとうございます。確かに日本にいても、そのように感じること、私もあります。
でも地域の人にとっては「当たり前」のことなので、何かとても抗しがたい空気があるのですよね。
私の祖母が田舎の方で生まれ育ったのですが、どんなに体調がつらいときも、醤油一つ自分で持ってこようともしない男性たちに少々疲れているようでした。
確かに、その地域ごとの文化や価値観があるとはいえ、一度、その土地に住むみんなのハッピーについて考えてみるということも必要なのではないかと思ってしまいます。
投稿者: kobayashi | 2008年03月16日 00:30
日時: 2008年03月16日 00:30