前職の塾で、ある生徒が
宿題を全部お母さんに聞いて持ってきた。
答えがあれば、それを見て丸をつけて持ってきた。
自分ができないなんていうことを信じたくなくて、
それを見られたくなくて、「出来ない子だ」なんて評価されたくないから。
でもなんとかして実力を付けてやりたい私は、
そういう心が見えるたびに、悲しくなっていた。
どこが出来ないか、分かっていないのか、
私にさらけ出してくれないと、私は適切な指導方法で
教えることが出来ない。
ある先輩がさらりとこういった。
「プライドは成長の邪魔になる」
その通りだと思う。
プライドで自分をさらけ出せないのだとしたら、
それはとてももったいない事。
わからない、ということを素直に「わからない」と言うだけで、
実は周りが救いの手を差し伸べてくれることが多い。
それは何も学生のときだけのことではない。
私はいつも、上司からのフィードバックにハッとさせられる。
自分の気が付かないポイントを見事に言い当ててくれるから。
そして次の自分の成長に向けて、目標が出来て、前向きになれる。
いつもいつも、このフィードバックの機会をありがたいと思う。
「ここがわからないんですけど、教えて下さい」
確かに、そういう姿勢の生徒はぐんぐんと成績を伸ばしていた。
自分に足りない部分を認めることはとても心が痛むことだけど、
自分の成長にとって欠かせないものなのだと思う。
生徒を叱るとき、私はいつも、
「どうかわかってくれ」という、祈る気持ちで叱っていた。
とてもパワーが必要で、とてもリスクが高かった。
でも、その時そうしなければ、その生徒はずっと
そのままだったかもしれない。
まずは自分の足りないところをさらけ出すこと、
苦言をありがたく受け止めることが、
自分自身の成長にとってとても大切なのだと、
学習塾の生徒を教育する、という場で学んだのでした。
これからも忘れずに、心がけて生きたいと思います。